自分では正義だと思ってやっていても、
全体から見ると、みんなに迷惑をかけてしまう
といったことが、しばしばあるものです。
原因は視野の狭い、ものの見方になってしまって
いることにあります。
また、なにごとをするにも得か損かで判断する
といった傾向が最近はとくに顕著で、
「ここで恩を売っておけば将来こちらの得になる」
といった手練手管を弄する人もいます。
それを、政治的で読みが深いといった見方をする
人もいるのですが、一時的には利口者に見えても、
やがては底が割れ、周囲から見放され、
愛想をつかされるのがおちです。
そうした視野の狭い見方に陥るそもそものもとは、
自己中心で、客観的に自分を見ることが
できないところにあります。
だから他人の欠点は厳しく指摘するのですが、
自分のことにはまるで気づいていない、という
生き方になってしまうのです。
法の鏡に照らして常に自分を振り返り、
サンガの仲間に教えてもらう謙虚さを持たないと、
そこから抜けだすことができません。